2011年9月30日金曜日

違法医薬品の流通に80カ国を超える警察機関が集中取り締まり 日本でも14人を逮捕



偽バイアグラなど、違法医薬品の流通に対し、
80カ国を超える警察機関が集中取り締まりを行っている。

すべての陸地を意味する「パンゲア」の名を取った

「オペレーション・パンゲア」は、
7つの大陸を股にかける犯罪組織を追い詰めることができるのか。

中国・北京市内のアダルトショップで、

店員は「(いくらですか?)1粒 = 80元(日本円でおよそ960円)からだよ」、
「(偽物では?)本物だよ」、「(本物ならもっと高いはずだが?)個人経営だから。
薬屋さんとは違うんだよ」などと話した。

店員が本物と主張するのは、店で売っているバイアグラ。

ブルーの錠剤には、確かに製薬会社「ファイザー」のロゴがあった。

しかし、容器を正規品と比べると、製品名やロゴの書体が明らかに異なる。

ファイザーの池田哲也氏は、「そうですね、これは明らかに偽造品ですね。実物といいますか、真正品と比較すると、いろんな点で違いがあるということは言えますね」と話した。

国際的に広がる模造や違法の医薬品。

こうした違反薬品を国際的に摘発するため、インターポール(国際刑事警察機構)などは、3年前から「オペレーション・パンゲア」という集中取り締まりを実施している。

9月20日から8日間の集中取り締まりには、日本をはじめ、世界およそ80カ国が参加した。

偽医薬品をネット販売していた1万3,500サイトを閉鎖し、240万錠の偽医薬品を押収した。

今回、初めて参加した日本の警察も、取り締まり期間中に偽のバイアグラを販売していた疑いなどで、14人を薬事法違反容疑で逮捕し、偽バイアグラなど、1,495点を押収した。

こうした違法医薬品は、インターネットを通じて売買され、海外から日本語で広告・販売されたサイトのほとんどが、中国を介したものだったことが判明した。

ファイザーの池田哲也氏は、「4社、ED(勃起不全)治療薬を扱っている会社が一緒になって、調査をしたことがあります。今まで60以上のサイトを対象に試買をして分析をした結果なんですけれども、約55%が偽造品だったという結果が出ています。実態というものが把握しきれなくて、摘発ができないんですけど、このように偽造薬品を売っているというのが現状ですね」と話した。

海外から個人輸入した模造医薬品の服用による健康被害は、国内でも報告されており、専門家は注意を呼びかけている。

金沢大学医薬保健研究域の木村和子教授は、「偽薬の健康被害というのは、極端な場合は死亡につながります。気軽に手軽にできるからということで、インターネットで薬を個人的に輸入したりしないと」と話した。

警察庁は、海外捜査機関とも連携し、違法医薬品の実態解明を進める方針。








         
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